次世代コンテント研究室

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ビューワー

 次世代コンテント研究室では、ハイビジョン放送用のコンテント制作を目標においています。 つまり、立体物をどれほど高精細に計測できたとしても、またどれほど物理法則に基づいて計算できたとしても、 それをハイビジョン解像度で実写背景とリアルタイムで合成・表示できなければ、意味を為し得ません。 そこで、ハイビジョン解像度におけるリアルタイムコンポジットビューワーの研究開発を行っています。

 このビューワーのスペックは、実時間における、HDCAMやDVCAMからの映像のキャプチャリング、 及び立体物映像との合成結果の出力が可能です(図1)。

図1−キャプチャリングと合成出力の例


 そして、実写の照明条件を格納した High Dynamic Range Image(HDRI)を基に(図2)、 前もってグローバルイルミネーション(GI)計算を行った照度値、もしくは最新 GPU のプログラマブルシェーダーを用いた擬似GI効果を 使用することで、実写と同じ照明条件で立体物映像の描画を行います。 この照明条件の一致以外にも、リアルタイムキャストシャドウ処理や、よりリアルなスペキュラーハイライトと映り込みの表現、また、 動的なホワイトバランス・露出の調整もサポートし、実写映像との違和感の少ない合成をリアルタイムで行うことが出来ます(図3)。

図2−立体物描画に使用されるHDRI。(左)GI用。(右)擬似GI効果用。


図3−ビューワーでの合成例(犬・アヒル・クルマは擬似GI。それ以外はGI計算。背景は実写。)


 また、Alias 社 Maya からこのビューワーへのエクスポーターを開発し、 Maya 上でつけたアニメーションパスやカメラパス、物体の物理シミュレーション結果をそのまま再現することも出来ます。

 これらビューワーの技術によって、例えば、Maya 上でモデリング・及びアニメーション付けをした CGキャラクターが、 実写背景内を違和感少なくリアルタイムで動く、といったような、ハイビジョン放送のコンテント制作が可能になるよう、期待しています。

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